大型二種免許は、大型一種免許よりも習う事が多い分、取得も難しくなります※。
技能においては、50cm以内の後方間隔で停止、あい路(狭い道)など大型車の運転に欠かせない技術は、どちらの免許を受ける時にも求められます。一方で、大型二種では試験で求められることも多くなります。走行距離や横断歩道の通過回数は大型二種の方が多くなる上、以下のリストにあるものなど大型二種のみで求められるポイントも少なくありません。また、合格基準も異なり、大型一種免許では70%以上の成績で合格となりますが、大型二種免許では80%以上の成績で合格となります。
学科においては、大型二種免許を受ける際に二種免許を持っていない場合、二種学科教習を受け、試験に合格する必要があります。二種学科教習では、旅客運転のための知識や運転に関する様々なことに対応するための知識を学びます。
- 乗客に危険のないブレーキのかけ方
- ルームミラーを利用し、乗客も対象にした安全確認
- 鋭角(V文字型の角)を3回以内の切り返しで通過
- 目標物の位置とバスの中ドアの位置を合わせて停車
※大型車(トラック)と大型二種(バス)では運転席の位置などで運転感覚が異なる場合もあります。
大型二種講習の方が習うことが多い、ということは、大型二種講習は料金も高いということになります。合宿料金の目安としては表1の通りで、準中型5t限定MT所持では10万円ほど、中型8tMT所持では15万円ほどの差があります。
表1:各種講習(3食付)の税込料金目安
所持免許 |
大型一種講習 |
大型二種講習 |
準中型5t限定 |
28万~37万円 |
40万~52万円 |
MT免許所持 |
準中型5t限定 |
20万~31万円 |
35万~47万円 |
MT免許所持 |
大型二種免許は、大型一種免許に比べて就職で有利になる一方、取得するハードルもより高くなります。そのため、大型二種免許が必要か大型一種免許でよいかを判断するには、ご自身の性格や目指す職業、希望するライフスタイルやキャリアという観点が重要になります。給料や休業日・待遇が保証された職場を目指したい方は大型二種免許がオススメです。逆に、モノを運んだり様々な場所に行ったりするのが好きで稼げるときに稼ぎたい方は大型一種免許を取っておけばよいでしょう。 また、大型一種免許を取って就職した後に就職先の支援で大型二種免許を取得するケースもございます。お金や時間を大事にしたい方は、大型二種免許が「すぐに」必要かについても計算に入れると良いかもしれません。